「軍都」を生きる

「軍都」を生きる

清水亮

岩波書店 · 2023年2月20日

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内容紹介

物語は、日本で2番目に広い湖のほとりの村への海軍飛行場建設から始まる。地域の人々は、基地経済や外出してくる軍人と、日常的にどう関わっていたのか。戦後はなぜ自衛隊駐屯地を誘致したのか。戦争や開発、祝祭に揉まれて暮らしてきた地域住民の生活体験を、史料やインタビューから活き活きと描き出す。写真豊富。  プロローグ この世界のもう一つの片隅で 序章 基地を抱きしめて  「魅力」という危険な問題  軍都の饒舌  戦後なお回帰する軍都  軍隊と地域をつなぐ結節点のドラマ 第1章 空に飛行機、地には下宿──戦間期の海軍航空隊は「世界の空の港」  航空隊は観光地  飛行機のスペクタクル  仮装行列とキング・コング  巨大格納庫にツェッペリン飛行船  「国際」的な「空の港」  墜落飛行士と農家の娘  開拓地買収への抵抗  農村生活の激変  軍人向け間貸し下宿  憧れは軍人の花嫁   コラム➊ 聞き書きに文字の声を聴く 第2章 盛り場は「ボイコット」、料亭で「芋掘り」── 暴力の諸形態   繁栄と底辺  婦女暴行からボイコット  殉職パイロット慰霊の花火大会  爆音の町の風情  水兵をヤクザがしばいて第二回ボイコット事件  在郷軍人が調停した第三回ボイコット事件  航空隊による水害救援  モテる「海軍さん」  料亭で「芋掘り」  「戦争が近づくとますますひどくなって」   コラム➋ さらにいくつもの芋掘り 第3章 「空都」の膨張と破裂──占領期は「学園都市」へ  「空の港」から「空都」へ  郷土の誇りは敵国の悪夢  「時局下」でも仮装行列  町制施行は海軍記念日  農地を失い下宿・クラブへ  予科練に憧れたクラブの子  外出の楽しみ  空襲の偏った被害  「空都」から「学園都市」と開拓地へ  銭湯とマー君  御用商人と梅干   コラム❸ 掩体壕で暮らした引揚げ開拓者一家 第4章 自衛隊にみた「軍都」復興の夢──空洞への誘致と高度経済成長期の埋没  警察予備隊誘致  「予備隊景気」への期待  空洞を満たす夢  醒めた記憶  「阿見は植民地」  新町に出てくる隊員たち  間貸し下宿の復活  広がらない基地反対運動  開拓地接収への抵抗  工場や住宅に埋もれていく基地  もはや「第一の戦後」ではない   コラム❹ 予科練跡地の少年自衛官 第5章 広報にみえる旧軍の面影──科学技術・祝祭・災害派遣  保安隊と軍艦マーチ  アメリカ式装備のパレード  自衛隊も仮装行列  兵器は子どもたちに人気  水害と戦う  「昔予科練今武器学校 ともに栄えて阿見の町」  予科練が結ぶ自衛隊・地域婦人会・戦友会  一九六八年の二つの世界   コラム❺ 軍都が生んだ歴史家 終章 軍事化の共演  “共存共演”  軍事化の魅惑  賛否よりもなじみ深さ  平凡は神話よりも強し  希望と憧れ  饒舌の輪のなかへ  エピローグ 記憶の器   注  略年表(一九一九ー一九六八)  図版出典一覧

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