内容紹介
戦後文学を読むことで著者は同時代の日本文学を発見していく。作家たちが敗戦後に展開した、各々独自の終末論的ヴィジョン・黙示録的認識。かれらの人間的全体をかけた多様な努力、仕事、生き方を、そこに本質的なつながりの輪を認めながら、持続してとらえなおし、新たな「戦前」を深く感知する。十二+五名の群像が映す時代像。 1 同時代としての戦後 われわれの時代そのものが戦後文学者という言葉をつくった 野間宏・救済にいたる全体性 大岡昇平・死者の多面的な証言 埴谷雄高・夢と思索的想像力 武田泰淳・滅亡にはじまる 堀田善衛・Yes, I do. 木下順二・ドラマティックな人間 椎名麟三・懲役人の自由 長谷川四郎・モラリウトの遍歴 島尾敏雄・「崩れ」について 森有正・根本的独立者の鏡 死者たち・最終のヴィジョンとわれら生き延びつづける者 2 中野重治の地獄めぐり再び 林達夫への侏儒の手紙 モラリストとしての伊丹万作 田村隆一と垂直的人間の声 高橋和巳と想像力の枷 未来へ向けて回想するーー自己解釈(六)
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