さくら、うるわし 左近の桜
長野まゆみ
KADOKAWA · 2021年1月22日 · 角川文庫
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内容紹介
小旅館「左近(さこん)」の長男・桜蔵(さくら)は、母と弟が暮らす家を離れ、父・柾(まさき)の元から大学に通っている。柾の庶子ではあるが特に不自由はなく、柾の本妻である遠子(とおこ)とは、気軽に連れ立って出かけられるほどだ。複雑な家族関係に不満はないが、誰からか継いだ、不可思議な体質は困りものだ。見えないはずのものを見てしまうだけでなく、その者たちに魅入られ、身体をほしいままにされてしまう。それも、集まってくる者たちはいずれも桜蔵を「いい女」と呼んではばからないのだ。 耳を求めさまよう犬、男か女か判然としないマネキンーーこの世ならぬものたちが桜蔵の身体を求め……。生と性、死の気配が絡み合う珠玉の連作幻想譚。 その犬に耳はあるか この川、渡るべからず ありえないことについての、たとえ その犬の飼い主に告ぐ 解説・門賀美央子
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