文庫
エスの系譜 : 沈黙の西洋思想史
互 盛央
講談社 · 2016年10月 · 講談社学術文庫
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内容紹介
「なぜか分からないがそうしてしまった」、「まるで自分ではない何かにやらされているようだった」……。こうした話は作家や芸術家の創作についてよく聞かれるが、日常の中にも同様の経験があるのは誰もが知っていることだろう。みずからの行動の原動力だったことは明らかなのに、それが何なのかは明言できないもの。その得体の知れない力を示すために着目されたのが、ドイツ語の代名詞「es(エス)」だった。 [本書の内容] はじめに プロローグーーエスを奪い合う者たち 邂逅/確執 第一章 エスの問題圏 フロイトとニーチェ/ニーチェの因果性批判/ランボーの反抗/「絶対的に近代的」であること/デカルトの問い/非人称の「思われること」へ 第二章 エスの淵源を求めて 「神なる自然」とゲーテ/フィヒテの課題/近代の逆説/シェリング来都/フォイエルバッハの示唆/端緒としてのリヒテンベルク/ビスマルクのエス/ハルトマンという桎梏/フロイトとハルトマン/「台無しにされたショーペンハウアー」 第三章 変貌するエス 「自然の精神化」と「自然の物質化」/ヘルムホルツからマッハへ/ルナンの二面性/ドレフュス事件とエス/スーリー、そしてエクスナー/ユダヤ人とは誰なのか/遺伝する「エスの経験」/「世界霊」としてのエス/ジェイムズと心霊主義/ユングとの葛藤/獲得形質の遺伝/シュタイナーとゲーテの出会い/シュタイナーとハルトマン/シュタイナーのエス 第四章 エスへの抵抗 カール・クラウス登場/抵抗するローゼンツヴァイク/ブーバーの「君」とエス/「始源語」としてのエス/ウィーン学団のエス/ラッセルによる仲介/ヴィトゲンシュタインのエス/ハイデガーのエス/『モーセという男と一神教』へ/伝承するエス、伝承されるエス/エスの稲妻 エピローグーー「エスの系譜」のゆくえ メルロ=ポンティと「沈黙」/ルソーからレヴィ=ストロースへ/ドゥルーズのほうへ/傷をもつ者 あとがき 書 誌 学術文庫版あとがき 関連年表 解説 来るべき本文ーー十九世紀という問題(國分功一郎)
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