内容紹介
嫁ぎ先を離縁され、母親と暮らすお咲は、年寄りの介護を助けるプロの介抱人。 誠心誠意、年寄りに尽くすお咲のもとにはさまざまな依頼が集まる。 多くの病人に出会いながら、逝く人に教えられたことがお咲の胸に重なってゆくーー 長寿の町・江戸では七十,八十の年寄りはざら。 憧れの隠居暮らしを満喫する者がいる一方、病や怪我をきっかけに 長年寝付いたままの者も多く、介護に疲れ果てて嫁ももらえずに朽ち果てていく 独り者もまた多い。誰もが楽になれる知恵を詰め込んだ「介抱指南」を作りたいと 思い立った貸し本屋から協力ををもとめられたお咲。だがお咲の胸には、 妾奉公を繰り返してきた母親への絶望感が居座っている。 自分は、あの母親の面倒を見続けることができるのだろうか。 いったい、老いて死に向う者の心にはなにが芽生えるのだろうかーー? 江戸に暮らす家族の悲喜こもごもを、 介護という仕事を通して軽やかに深く描く、傑作長編小説。 解説・秋山香乃 銀の猫 隠居道楽 福来雀(ふくらすずめ) 春蘭 半化粧 菊と秋刀魚 狸寝入り 今朝の春
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