アーシュラ・K・ルグィン = Ursula K.Le Guin : 新たなる帰還

アーシュラ・K・ルグィン = Ursula K.Le Guin : 新たなる帰還

佐々木真理/諏訪部浩一

三修社 · 2024年4月 · アメリカ文学との邂逅

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内容紹介

想像力の持つ可能性と希望を信じ、異文化の共存の可能性を模索し、限界に挑戦し続けたルグィンの螺旋をのぼる旅をたどる  アーシュラ・K・ルグィンは、時の流れによる変化を恐れない作家であった。変化を受け容れ、常に新しい地平を目指すことを選んだ。旅することは終始一貫して彼女の作品のテーマであり続けたが、その旅には終わりというものはなかった。帰還は新たな旅の始まりでしかない。そして、その旅は、作品の中のはるかな未来の世界や、遠い宇宙の惑星、そして竜が空に翼をはばたかせる異世界を移動するものであると同時に、現実の世界における歴史の流れを映し出すものでもあった。  本書の目的は、SFとファンタジーの新たな道を切り開き、その可能性を模索し続けた、ルグィンという作家の旅をたどることにある。SFやファンタジーというジャンルの問題、同時代のアメリカ社会と文学の潮流、そして文学とジェンダーとの関わりが、各章をつなぐ大きな主題となるだろう。数々の賞を受賞し、SFとファンタジーを名実共に代表する作家としていまなお大きな影響力を持つルグィンの道のりはどのようなものであったのだろうか。自らの限界に挑戦し続け、芸術とは「つねに限界のそのさきを探し求めることであり、境界線を見定めてはじめて、完全で、確固とした美しいものを生み出すことができる」のだと公言する作家が、長い旅路の果てに見せてくれるのはどのようなものなのだろうか。 (序章より) 序章 第1章 始まりの場所ーー『オルシニア国物語』からロカノン三部作 『オルシニア国物語』--リアリズムとの葛藤 ロカノン三部作ーーSFの発見 第2章 二つの旅ーー『影との戦い』と『闇の左手』 『影との戦い』--内なる影 『闇の左手』--旅を共にするもの 第3章 めぐる旅路の果てにーー『こわれた腕環』『さいはての島へ』『天のろくろ』『世界の合言葉は森』『所有せざる人々』1 『こわれた腕環』--他者と共に歩む 『さいはての島』--影の国へ 『天のろくろ』--ユートピアを目指して 『世界の合言葉は森』--怒りと失意のユートピア 『所有せざる人々』--往還するユートピア 第4章 彼女たちの声ーー『アオサギの眼』『オールウェイズ・カミングホーム』『帰還』 『アオサギの眼』--予兆 『オールウェイズ・カミングホーム』--新たな声 『帰還』--アースシーを語り直す 第5章 過去との対話、そして最後の旅へーー新たなハイニッシュ・ユニバース・シリーズ、アースシー最後の作品、西のはての年代記、『ラウィーニア』  『赦しへの五つの道』『言の葉の樹』--新たなハイニッシュ・ユニバースと過去 『ドラゴンフライ』--最後のアースシーへ 『アースシーの風』--自由の風 西のはての年代記から『ラウィーニア』へ 最後の楽園ーーそして、新たなる帰還 あとがき 年譜 キーワード集 文献リスト 索引

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