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アディクションと金融資本主義の精神
鈴木直
みすず書房 · 2023年3月
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内容紹介
中毒、依存、嗜癖(しへき)などと訳される「アディクション」。スマホ、ギャンブル、ゲーム、飲酒、買い物……その対象は多岐にわたり、今日のネット社会ほどアクセスが容易になったことは人類史上かつてない。短期報酬を追い求めるアディクション化した金融経済は、実体経済を呑み込みながら、資本主義のカジノ化を推進している。 拡大するアディクションと、不安定化する金融資本主義。著者はそこに、人間の認知機能にそなわった特異な能力と脆弱性が深く関与していることを突き止める。そもそも近代化と資本主義の内に、アディクションを生み出す認知的なメカニズムが潜んでいるのだ。本書では、カント、ヘーゲル、ゲーテ、マルクスらの近代思想をふり返りながら、両者の関連をたどっていく。 しかも認知機能には限界がなく、それゆえ現代資本主義は、土地も人口も資源も尽きることがない無限の仮想空間(メタバース)に新たな収益源を求めつつある。 社会の断片化によって孤立した個人がアディクション的行動に走り、それが資本主義をさらに不安定化させる。拠り所を失った個人は、やがて独裁者やカルト集団にも容易に隷従することになるだろう。 アディクションを抑制しながら、民主主義が資本主義をコントロールする社会をつくり上げていくことは可能なのか。広い視野と多様な領域から、共に解決を求める場を開く。
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