解離 : 若年期における病理と治療

医学・薬学・看護学・歯科学

解離 : 若年期における病理と治療

フランク・W・パトナム/中井久夫

みすず書房 · 2024年2月

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内容紹介

〈「解離」は1990年代以来、精神医学のもっとも白熱したテーマである。実際、精神科臨床の緊急問題であって、それは特に米国においてであるが、わが国において児童虐待、性的虐待、PTSDに関連して無視できない重要な臨床的問題となってきた。犯罪関連でも今後大きな問題となる可能性がある。しかも、解離は本書にあるとおり、診断も治療も非常に困難であって、現代精神医学に対する最大の挑戦の一つとなっている〉 (「訳者あとがき」より) 本書は、「解離」を包括的に描いたはじめての書である。副題に「若年期における病理と治療」とあるが、これは主題の限定を意味するのではなく、解離性障害の多くが児童/青年期に受けた虐待や非道処遇と密接に関連しているからである。なかでも解離性同一性障害ともいわれる多重人格性障害では、その傾向が著しい。 著者は、長年の研究から、一見奇怪な解離性症状、たとえば複数の交代人格の出現なども、同一性の確立と基本的発達過程の挫折ととらえ、発達論的見地から病的解離を理解しようとする。正常な解離と病的解離のちがいや解離性障害の診断から、どのような治療を、特に発達途上の児童/青年に行なうべきかまで、現在のアメリカの研究を総動員した本書は、医師・専門家や被害者・関係者にとって不可欠の書となろう。児童虐待のニュースが毎日のように伝えられる一方、多重人格性障害についての誤った情報も夥しいこの国で、本書刊行の意義はきわめて大きいと考える。

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