内容紹介
エッシャーの代表作である《物見の塔》《滝》《上昇と下降》などのだまし絵。これらの作品は、一見しただけではそこに錯視図形があるとわからないほど自然に見える。しかし、少しの間をおいて「これはありえない立体だ」と気付いた瞬間、鑑賞者に大きな驚きをもたらす。 この劇的な鑑賞体験はどのようにして作られたのか。エッシャーはまず、絵のあちこちに鑑賞者を誘導するトリックを仕掛け、さらにそれらを手品師さながらに覆い隠していった。そしてトリックの存在を生涯隠し通し、決して語らなかったのだ。 本書は100点を超える図版でだまし絵の制作過程を分解し、エッシャーがかつて5つの作品に仕掛けた視覚のトリックを明らかにしている。エッシャーが制作中に何に悩み、何を大切にしていたかにまで踏み込んでいく。謎解きの楽しさに満ちた1冊。 第1章 見過ごされていたトリック 第2章 《物見の塔》--演技する人々 第3章 《描く手》--できるはずのない影 第4章 消えた風景画 第5章 《上昇と下降》--見えない継ぎ目 第6章 《画廊》--異世界のつなぎ方 第7章 遠近法の弱点 第8章 《滝》--遠近法の限界を超える あとがき 画像出典 参考文献
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