人文・思想・社会
市民的コモンズとは何か : 理論と実践者との対話
李 妍焱
ミネルヴァ書房 · 2025年3月 · MINERVA 社会学叢書
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内容紹介
21世紀は、市民の時代になると期待されたが、 今日、その期待はすっかりしぼんだように見える。他方では、NPOなどの既存のカテゴリーでは語りきれない地域プロジェクトが、日本各地で活き活きと脈打っている。これらの市民的実践には、新たな言語化が必要である。本書では、市民的実践を捉える新たなレンズとして、これまでの伝統の蓄積を有しつつも、最先端の発想と仕組みを示唆する「市民的コモンズ」の概念を提案する。市民社会の次なるステージを描くための言葉として、理論的考察と実践者の語りから丁寧に概念構築を行う。 序 市民的コモンズ概念の構築に向けて 第1部 市民育ちの現場地域プロジェクトへの注目 第1章 「市民」はどこにいるのか 1 市民的イニシアティブへの期待 2 市民セクターの市民離れ 3 若い世代への効果的なアプローチに関する検討 4 「市民」が育つためには 第2章 自分事化はいかにして可能なのかーー地域プロジェクトによる市民育ちの可能性1 1 「参加の自分事化」の意味と論点 2 市民育ちの場として期待される「地域」 3 おやまちプロジェクトの事例研究 4 参加の自分事化のデザイン 第3章 市民性を向上させる要因とは何かーー地域プロジェクトによる市民育ちの可能性2 1 「市民育ち」という問い 2 「市民」概念の再検討と「市民性」の指標設定 3 用賀サマーフェスティバル(YSF)の事例研究 4 市民性を成長させるもの 第2部 市民セクターを捉える新たなレンズーー市民的コモンズ 第4章 ローカルとソーシャルを取り結ぶーー市民的コモンズの概念提起 1 日本におけるNPO研究の20数年を振り返る 2 ローカルとソーシャルを媒介するもの 3 3つのオルタナティブとその合流地点 4 NPO研究の振り返りと「市民的コモンズ」の提起 第5章 コモンズ研究の俯瞰と系譜 1 日本におけるコモンズ研究 2 海外におけるコモンズ研究 3 コモンズ研究を俯瞰する 第6章 市民的コモンズ概念の検討 1 先行研究におけるコモンズの定義 2 市民的コモンズを定義する 3 伝統的コモンズから新しいコモンズ、そして市民的コモンズの定義へ 第3部 市民的コモンズ概念のリアリティーー実践者との対話から 第7章 市民による地域資源の価値再構築とコモニーングの実践 1 放置された森のコモニーングーーコモンフォレストジャパン 2 まちの緑のコモニーングーーシモキタ園藝部 3 空き家のリノベーションとコモニーングーーふかさわの台所 4 銭湯のある暮らしのコモニーングーー小杉湯となり 第8章 操作概念としての「市民的コモンズ」と質的調査の試み 1 操作概念の設定 2 質的調査からの示唆 3 市民的コモンズ概念によるリアリティの描き方 結 市民社会の次なるステージへ思いを馳せる 参考文献 初出一覧 あとがき 人名索引 事項索引
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