中国における正史の形成と儒教
渡邉義浩
早稲田大学出版部 · 2021年12月20日
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内容紹介
中国の正統な歴史書である「正史」は、いつ、どのようにして、「儒教」のくびきを脱したのか。司馬遷の『史記』はそもそも思想を語る書だった。しかし、やがて、史書として認識される。「三国志」研究の第一人者である著者は、「正史」と「儒教」の抜き差しならない関係を、時には推理小説のようにひもとき、またある時は大河小説のように活写していく。事実を記すだけでは収まらない中国史学が、国家の正統性や勧善懲悪の考えを取り込みながら、独自性と独創性を秘めることを大胆に考察する本書。西欧の近代歴史学とは異なる歴史学の位相、「ワタナベ 史学」の到達点がここにある!! 第一章 『史記』と『漢書』--『春秋』と『尚書』の継承 1 司馬遷の『春秋』観 2 「史の記」と『春秋』 3 『漢書』と『尚書』 4 『漢書』と「古典中国」 第二章 『三国志』と『続漢書』--正統の所在と鑑としての歴史 1 二つの予言と蜀学 2 西晉の正統性と倭人伝 3 鑑としての歴史 4 「古典中国」を鑑に 第三章 「史」の宣揚と正統ーー『春秋左氏経伝集解』と『漢晉春秋』 1 杜預の左伝解釈 2 左伝体の尊重 3 史論と蜀漢の正統 4 正と統 第四章 「史」の自立と「記言の体」--『三国志』裴松之注 1 史書の濫造 2 史学独自の方法論 3 物語と歴史 4 煩悶する裴松之 第五章 史学と文学ーー范曄と劉勰 1 史書の文学性 2 范曄の文章論と李賢注 3 劉勰の文学論 4 劉勰の史学論 第六章 正史の成立ーー史学と権力 1 沈約の南朝意識 2 皇帝権力と史書 3 御撰『晉書』の特徴 4 『隋書』経籍志の史学論 第七章 史学の権威と研究法ーー唐代の史書と『史通』 1 「南北史」の大一統 2 『史記』三家注 3 『史通』の特徴 4 劉知幾の史学研究法 終 章 中国史学の展開と儒教 さらに深く知りたい人のために あとがき
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