内在と超越の閾
土橋茂樹/納富信留/栗原裕次/金澤修
知泉書館 · 2015年7月30日
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内容紹介
本書はプラトン,アリストテレス,教父・中世哲学の三つの分野で多くの業績を残してきた加藤信朗先生の米寿を記念して,指導を受けた研究者がいま加藤哲学とどう向き合うかを考察した論文集である。 先生の研究には三一構造ともいうべき性格が見られる。 研究領域では,古代哲学と中世哲学および現代の政治哲学が結びついてそれぞれ独自の展開がなされた。 哲学の問題領域としては,知の問題(知識論)と徳の問題(倫理学)が哲学の途(哲学方法論)と有機的に関連づけられ新たな展望を拓いた。 そして学問的実践としては,哲学と文献学が両輪となって共同探究の場が営まれ,それは演習を中心に共同セミナー,カルチャーセンター,海外の研究者の招聘,国際学会でのシンポジウム,また20年以上にわたり自宅でプラトンを講読するマンデー・セミナーなど様々な形で実践されてきた。 先生は既成の枠組みに捕らわれず,「肉体,形,美,われわれ」と言った独自の視点から問題の核心に迫ってきたが,その直観は他の追随を許さないものであった。 第一線の研究者が加藤哲学が放ってきた課題に取り組んで,〈哲学する〉意味を問うた意欲的な試みである。 重厚なペプロス(納富信留) プラトンをめぐる接近法(瀧章次) 「ギリシア哲学」とは何か(金澤修) 加藤,プラトン(荻原理) 決定的な時(田中伸司) 初期プラトンにおける「善悪の知」(野村光義) ダイモニオン的な仕事(田坂さつき) 後期プラトンにおける神,知性,魂(高橋雅人) プラトン・イデア論のダイナミズム(栗原裕次) 美の発見と日常性の美学(一色裕) 美しさのために(καλου ενεκα)(神崎繁) 観想と受肉(土橋茂樹) 自己・肉体・わたしのあること(出村和彦) アンセルムスCur Deus Homoの「真っ直ぐ」における正義(千葉惠) 初期近代における相互的仁愛論の可能性(川出良枝) 他民族・諸文化の多元性を越えて(ムケンゲシャイ・マタタ)
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