内容紹介
光漏る方へ這ひゆくひとつぶの命を見つむ闇の端より 早朝の水質検査が終わるころ 斜めに差してくる幾本もの光 まっすぐ歌がやってくる 【自選5首】 言葉を五つ児が覚えたるさみしさを沖の真闇へ流して帰る 生なべて死の前戯かも川底のへどろ剥がれて浮かびくる午後 詩が僕を訪ねないので浜を這ふ蔓菜に死者の記憶を語る うみそらの澄みゆく朝に切る舵の肌寒を妻と分かちたきかな 海沿ひに二年を生きて去るわれへ朝の汽笛は低く響けり
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