古老の人生を聞く 宮本常一ふるさと選書(第1集)

古老の人生を聞く 宮本常一ふるさと選書(第1集)

宮本 常一/宮本常一記念館(周防大島文化交流センター)/森本 孝

みずのわ出版 · 2021年4月30日

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内容紹介

「編者あとがき」より抜粋  宮本常一が1981年に亡くなってちょうど40年が経ちました。宮本常一はふるさと周防大島のことを深く調べ、そこで考えたことをたくさんの書物に書き残しています。私たちは宮本の著作を通して、ふるさとがたどってきた歴史を知ることができ、どうやって現在の暮らしが形作られてきたのか、また暮らしをより豊かにしていくにはどうしたらいいのかに思いを巡らせることができます。  ふるさとを知り愛した民俗学者の著作を、多くの人と読み継ぎ、地域の未来を考える共有の財産としていきたいと思い、「宮本常一ふるさと選書」として刊行を開始することにしました。そこで、小中学生や高校生をはじめ若い世代にも親しんでもらえるように、漢字にはルビを付し、難しい用語には簡単な解説をつけました。また、写真や図版を挿入して、宮本が書き残したことのイメージが膨らむように工夫しました。 「ふるさと大島」は、「周防大島」(『島』有紀書房、1961年)と「旅を誘う白木山」(『岳人別冊 グラフ国立公園』中日新聞社、1971年)として刊行されたものです。周防大島の歴史的な特色と執筆当時の島の空気感を、簡潔かつ、愛情に満ちた筆使いで描かれています。本シリーズ全体を俯瞰する文章として冒頭に収録しました。 「奇兵隊士の話」「世間師(しょけんし)」「梶田富五郎翁」が本書の中心になるものです。宮本常一の聞き書きの中でも、周防大島生まれの古老たちの話をまとめたこの三つを収録しています。幕末から明治を生きた人たちの話には一定のリズムがあったと宮本は回想しています。その語りのリズムを活かした文章は、声に出して読めば、また新たな発見があるかもしれません。  宮本常一が聞いた古老たちの人生からは、周防大島というところが決して隔絶された世界ではなく、絶えず外の世界との往来があったことを教えてくれます。遠くに見える山々や家並みは旅情を誘い、眼前に広がる穏やかな瀬戸内海は新たな場所へとつながっていたのです。  道路が拡張されて埋め立てが進み、当時と風景が一変したように思えますが、ミカンの花の香り、家々が密集する町の佇まい、季節ごとの祭礼、海を行き交う漁船のエンジン音に、宮本常一が描いた周防大島の素朴で誠実な営みを感じることができます。宮本が書き残した古老たちの人生は、決して遠い過去の話ではなく、現在につながることなのです。 ・ふるさと大島 ・奇兵隊士の話 ・世間師(しょけんし) ・梶田富五郎翁 ・編者あとがき

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