【POD】二月二十四日
アレクサンドル・デュマ/中田平
デジタルエステイト · 2022年8月4日
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内容紹介
『二月二十四日』はアレクサンドル・デュマが1850年にゲテ・リリック劇場で上演した「1幕ドラマ」である。デュマは100作を超える台本のうち、この劇についてだけ、極めて例外的に「Z・ヴェルナーによるドイツの戯曲から模倣」という断り書きをつけている。フリードリヒ・ルートヴィヒ・ザカリアス・ヴェルナー(1768 – 1823)は、ドイツの詩人であり、劇作家、説教者でもあった。物語は、一九世紀初頭の極寒のスイスの山の宿である。多額の借金で訴追された宿屋の主人クンツと妻ガートルードは、翌朝、刑務所に収監される最後の夜を過ごしている。時は二月二十三日の深夜、明日は運命の二月二十四日である。その時、長い間帰っていなかったこの土地の出身の若者カールが一晩泊めてほしいと入ってくる。薪もない宿は自分たちの寝室の間仕切りしかない小部屋を提供することにした。クンツは金だけ取ろうと小部屋に忍び込むが、若者に騒がれて短刀で殺してしまう。パスポートを確かめると逐電した自分たちの息子だとわかる。カミュの『誤解』への影響もあると言われる戯曲の初訳である。デュマはヴェルナーの『二月二十四日』の舞台になったスイスのシュヴァルトバッハの宿屋にみずから行った。『スイス旅行記』の中から「ゲンミ山」を収録したのはそのためである。
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