律令国家と隋唐文明

律令国家と隋唐文明

大津透

岩波書店 · 2020年2月22日 · 岩波新書

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内容紹介

中国の王朝が隋から唐へと移り、朝鮮半島から戦火が迫る。古代日本の律令国家は、そうした極度の軍事的緊張のなかから生まれた。国土防衛と権力集中への模索から、海を介した人々の知的交流、制度にとどまらない文明の継受によって、独自の国制を築く過程を描き出す。東アジアを舞台とした、「日本」誕生のドキュメント。  はじめにーー鬼ノ城にて 第一章 遣隋使と天皇号  中国統一と朝鮮、倭  「未開」の使者  冠位十二階と憲法十七条  『日本書紀』にのらなかった「日出づる処の天子」  対等外交の断念  天皇号の成立  「スメラミコト」と「天皇」 第二章 東アジアの緊張のなかでの権力集中  律令国家建設の出発点  太宗と倭国ーー唐の朝命を拒む  権力の集中へ  大化の改新  外交方針の模索  百済の滅亡  白村江での敗戦と国土防衛  高まる緊張ーー遣唐使の中断  近江令とは? 第三章 律令制の形成と「日本」  羅唐戦争ーー対立の一〇年  対立の影響  律令の編纂  浄御原令の意義  「日本」のはじまり  大宝の遣唐使ーー国際的緊張の清算をめざして  祢軍墓誌のなかの「日本」 第四章 固有法としての律令法  大宝律令と養老律令ーー八世紀の国制をさぐる  唐の律令、日本の律令ーー差異と共通点  接ぎ木された「文明」--古代日本の国家構造  戸籍と班田制  調庸制ーーその歴史的背景  税の宗教的な意味  律令国家のフィクション 第五章 官僚制と天皇  位階ーー貴族制的秩序  二官八省制ーー太政官の強い権限  四等官制ーーマヘツキミの職掌分担  「宣」の世界ーー音声の呪術的機能  天皇の服ーーなぜ規定されないのか  神話と儀礼ーー天皇統治の正統性 第六章 帰化人と知識・技術  律令国家のなかの帰化人  古代日本の帝国構造と技術  文化的背景ーー民族の移動と融合  南朝系の知識と情報  文書行政と史部 第七章 吉備真備と「礼」  真備町の風景  典籍の将来ーー養老の遣唐使  体系的な収集と修学ーー「礼」と「歴史」  「礼」による文明化  天皇の衣服にみる「礼」受容  玄ボウの仏典将来  ふたたび入唐 第八章 鑑真来日と唐風化の時代  唐招提寺の木彫像から  来日の実現まで  唐風化としての天皇受戒  具足戒を授ける  経典、戒律の将来  仲麻呂政権の評価  新しい学制  尊号から漢風諡号へ  年中行事のはじまりーー親蚕・籍田と卯杖儀礼  おわりに   桓武天皇の郊祀   桓武の中国化と春秋学   弘仁年間の儀式整備   天皇制の唐風化と『貞観格』   律令制の展開と「古典的国制」   唐文化の意義  参考文献一覧  あとがき  図表出典一覧  索 引

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