内容紹介
多彩な文学作品・戯曲と、社会に向けた積極的な発言を数多く遺した作家・井上ひさし。深く関心を寄せた人物をめぐる講演・評論を収める。吉野作造の憲法観、宮沢賢治の生き方、丸山眞男の戦争責任論、そしてチェーホフが追い求めた笑い……直截かつユーモラスな表現により、真摯な胸の内が率直に明かされる。(解説=柳広司) 1 憲法は政府への命令ーー吉野作造を読み返す 日清・日露戦争と大正デモクラシー/「立憲」を大きく,「君主」を小さく/左右から,女性からも攻撃されて/憲法は「押しつけ」でない/珠玉の政治論文 2 ユートピアを求めてーー宮沢賢治の歩んだ道 父との関係,うつ状態/日蓮宗,家出,躁状態/農民運動,オペレッタ,エスペラント語/話し言葉と書き言葉/自然と和解する生き方/多面体としての人間/地上にユートピアを求めて/演劇ーー時間のユートピア 3 戦争責任ということーー丸山眞男に私淑して 「一億総懺悔」と「御聖断」/天下に三つの会談記録/一九四五年五月,箱根/六月,四回の会談/強いられた死,幻想の回路/東京裁判をどう見るか/読み継がれるべきもの 4 笑劇・喜劇という方法ーー私のチェーホフ (1)滑稽小説家の登場 (2)笑劇の方法 (3)笑劇から喜劇へ (4)喜劇作者の祈り (5)人間は生きたがっている 5 笑いについて (1)ジョン・ウェルズの笑い (2)アリストテレスの笑い (3)ルイ十六世の笑い (4)スクリーブの笑い 解 説 柳 広司 カバー装画 安野光雅
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