内容紹介
平安の『源氏物語』から明治の近代化を経て『夜明け前』に至るまで、日本文学はどのような伝統を引き継ぎ、いかに近代化してきたか。「源氏」という構想の妙を紐解き、古典と近代を繋ぐ、新しい日本文芸史。 「源氏」と「漱石」をつないでみたいと思ってきた。「もののあはれ」と「可哀想だた惚れたってことよ」である。途中には右京大夫、西行、後鳥羽院、連歌、芭蕉、西鶴、井月たちがいて、主人公をあからさまにしないスタイルを試みてきた。しかし「漱石」以降、近代文学は主人公を用意して、その「創(きず)」を描くことにした。何かの「夜明け前」だったのか。 第一章 源氏という構想 紫式部 『源氏物語』 第二章 古典の風味をつなぐ 小西甚一 『日本文学史』/高橋睦郎 『読みなおし日本文学史』/藤原公任選 『和漢朗詠集』/建礼門院右京大夫 『建礼門院右京大夫集』/保田與重郎 『後鳥羽院』/西行 『山家集』/後深草院二条『とはずがたり』/伊地知鐵男 『連歌の世界』/今泉準一 『其角と芭蕉と』/江宮隆之『井上井月伝説』 第三章 近代との遭遇 磯田光一 『鹿鳴館の系譜』/尾崎紅葉 『金色夜叉』/正岡子規 『墨汁一滴』/夏目漱石 『草枕』/豊福健二 『風呂で読む漱石の漢詩』/森鴎外 『阿部一族』/森茉莉 『父の帽子』/幸田露伴 『連環記』/小林勇 『蝸牛庵訪問記』/會津八一 『渾齋隨筆』/斎藤茂吉 『赤光』/堀口大學 『月下の一群』/島崎藤村 『夜明け前』
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