人文・思想・社会
心という難問 : 空間・身体・意味
野矢 茂樹
講談社 · 2016年5月
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内容紹介
私が見たり聞いたりしているこれは、本当に世界そのものなのだろうか。かつては誰も見通すことができなかった、知覚し感覚するという経験を解き明かす、思考のドキュメント。著者は、こうして、ついに世界と心ある他者に出会えた! 哲学には、いくつか、根本的な大問題があります。たとえば、他我問題。他者は本当に存在するのだろうか。すべては、私の脳に映し出された像にすぎないのではないか。そんなことはない、といいたいところですが、歴史的に、さまざまに論じられながら、解決したとは言えません。すべては、あなたの脳の中に映じていることだ、という主張に対して、結局、有力な反論はだせないのです。 あるいは、あなたは、他人の痛みを感じることができるでしょうか。他人が腹痛を訴えているとして、その痛みが本当にあるのか、あなたにはついにわからないのではないか。これまた、哲学史上の有名な難問です。 目の前にリンゴがある。あなたがそれを知覚しているから、あると言える。哲学史上有名なジョージ・バークリの名言によれば、「存在するとは知覚されることである」。とすれば、リンゴのある部屋から誰もいなくなれば、リンゴは存在しなくなる。 そんバカな、といっても、論理的に反論するのは、きわめて難しい。 このような哲学の難問にたいして、著者は、まっこうから、いや、リンゴはあるんだ 、という哲学的立場を確立しようとします。 素朴実在論という立場です。 古来重ねられてきた哲学的議論をふまえつつ、さまざまな反論にさらされてきた「素朴実在論」を、周到かつ明解な 議論でうちたてる、著者渾身の代表作です。 好評を博した快著『哲学な日々』の理論編ともいえる力作。 1 問題 1.漠然とした問題 2.素朴実在論の困難 3.二元論の困難 4.一元論の困難 5.他人の心という難問 2 理論 6.知覚の眺望構造 7.感覚の眺望構造 8.知覚的眺望と感覚的眺望 9.相貌と物語 3 解答 10.素朴実在論への還帰 11.脳神話との訣別 12.他我問題への解答
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