朱より赤く

朱より赤く

窪美澄

小学館 · 2022年1月26日

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内容紹介

何かを断たなければ、生きていけない。 父は、女にだらしのない鍛冶職人だった。物心ついたとき、すでに母はいなかった。綺麗な着物を着せたる、という父の誘うような言葉に乗じて、12歳だった彼女は、気が付けば菜乃葉の名で大阪にて舞妓見習いをさせられていた。 14歳で旦那への腹いせのようにして小指を切り落としたことで世間の耳目を集め、ブロマイドは飛ぶように売れた。花柳界から退いたあとも、社長夫人、映画女優と華やいだ世界に身を置いた。 それでも、彼女の心が定まることはなかった。38歳、仏門を叩いた。

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