人文・思想・社会
母と娘。それでも生きることにした
黒川 祥子
集英社インターナショナル
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内容紹介
「死ぬなら今だよ! ママも一緒に死ぬよ」母はアクセルを思い切り踏み込んだ… 生きているのが奇跡と思えるほどの過酷な現実。それでも母と娘は、生きることを選んだ。 開高健ノンフィクション賞受賞作『誕生日を知らない女の子』から12年。 運命の母娘を追い続けた衝撃のノンフィクション。 (本文) 母・沙織は生まれてすぐ、山奥の寺に兄とともに預けられ、両親は死んだと伝えられていた。 小学校を卒業する頃に、突然、父親が現れ、父親、継母、兄との新しい生活が始まる。 それは、真の地獄の始まりだった。継母からは日常的になじられ、言葉の暴力を受ける。高校生の頃、実の父親からレイプされるーー。 沙織は、20代で死ぬことを、人生の目標にしようと心に決める。 沙織の娘・夢には、母から暴力を受けた記憶がない。ただ、「おまえは最悪だ、生まれてこなければよかったのに」と、何度も繰り返し言われる。 「ママの中に、何人かの人格がいる」と娘は感じている。すごく優しいママ、突然スイッチが入って、怒りを爆発させるママ。いつスイッチが切り替わるか、わからない。 娘にとって、小学生の頃から、「家の中で安心できるのは、トイレだけ」だった。 中学2年生の頃、娘は「2年後に死ぬ」と決めた。ずっと「死にたい、死にたい」と思い続けたーー。 互いに行違う母と娘の心情を個別に聞き取り、それぞれの心の叫びを綴ったモノローグ。 <目次> 序章 里子村 第一章 お父さん、お母さんって、何? 第二章 劇団家族ーー沙織 第三章 結婚──沙織 第四章 母になる──沙織 第五章 安心できるのはトイレだけ──夢 第六章 離婚という嵐──沙織 第七章 殺しちゃう前に、死んでくれ──夢 第八章 変わらずに、愛してくれるから──夢 第九章 親と子ではなく、人と人として──沙織 断章 自分がなんとかしてあげたい──滝川惇 終章 ゴールのない物語 黒川祥子(くろかわしょうこ) 1959年、福島県生まれ。ノンフィクション作家。東京女子大学文理学部卒業後、弁護士秘書、ヤクルトレディ、業界紙記者などを経てフリーランスとなり、社会課題や家族の問題を中心に執筆活動を行っている。2013年、『誕生日を知らない女の子 虐待ーーその後の子どもたち』で第11回開高健ノンフィクション賞受賞。著書に『県立! 再チャレンジ高校』(講談社現代新書)、『8050問題』『心の除染』(集英社文庫)、『シングルマザー、その後』(集英社新書)など多数。
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