内容紹介
さみしさは消えない。でも、希望は、ある かぞえきれないものを、ときどき見たほうがいい。 ぼくたちは皆、また間違えてしまうかもしれないからーー 感染症がひろがり休校になってしまった春、子どもたちのためにこいのぼりが企んだのは……。 「こいのぼりのナイショの仕事」「こいのぼりのサイショの仕事」 大切で大好きな相手であればあるほどいまは会えない。父と娘は、画面越しで会話する。 「天の川の両岸」 ミックスルーツのリナはお母さんと二人暮らし。「日本人らしい」っていったい何だろうーー。 「コスモス」 「星のかけらには、さみしさが埋まってる」 夜空にちりばめた、11の小さな星たちの物語 「誰かに会いたいと思ってるとき、ほんとうはもう会えてるのかもしれないな」 収録作品:こいのぼりのナイショの仕事/ともしび/天の川の両岸/送り火のあとで/コスモス/原っぱに汽車が停まる夜/かえる神社の年越し/花一輪/ウメさんの初恋/こいのぼりのサイショの仕事/かぞえきれない星の、その次の星 雑誌「小説 野性時代」掲載作に書き下ろしを加えた、全11篇 【著者コメント】 現実にはありえない話だけど、 2021年を生きる10代の自分に届けたくて、 この本を書きました。 --重松 清 収録作品 「こいのぼりのナイショの仕事」:感染症がひろがり休校になってしまった春、子どもたちのためにこいのぼりが企んだのは……。 「ともしび」:昔むかし、いくさに敗れた人たちを迎えた村は、今は「きみたち」--自分の居場所をなくした子どもたちを、迎える村になった。 「天の川の両岸」:感染症流行で、大切な相手であればあるほど会えない日々。パパは毎日、画面越しの娘と会話する。 「送り火のあとで」:亡くなった母を迎えるお盆、今年は新しい「ママ」がいる。ぼくと姉の揺らぐ気持ちは……。 「コスモス」:ミックスルーツのリナはお母さんと二人暮らし。友達からは、「日本人っぽい」とも「日本人離れ」とも言われてーー。 「原っぱに汽車が停まる夜」:原っぱで遊ぶ、大勢の子どもたち。夜だけ現れるこの不思議な場所に来る子たちには、「影」がない。 「かえる神社の年越し」:なかったことにしたいこの一年の切ない願いを託されて、神社の「かえる」たちは年を越す。 「花一輪」:鬼退治のため村に逗留中の桃太郎の一行。なかなか動かない彼の狙いとは……。 「ウメさんの初恋」:もう先が長くないというひいおばあちゃんのウメさん。彼女のおひなさまと戦争の話を聞いた私は……。 「こいのぼりのサイショの仕事」:新しい春もウイルスは猛威をふるっている。おとなだけの「ナイショの仕事」ができない僕たちだって、できることをしたいんだ。 「かぞえきれない星の、その次の星」:気がつくと、「ぼく」は夜の砂漠にいた。星空の下、出会った「おじさん」と話したのは……。物語と世界の真実を示す、最後の一篇。 雑誌「小説 野性時代」掲載作に書き下ろしを加えた、全11篇
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