
レビュー
- クドリャフカ
2026年8月23日
ムズい
ネタバレを含むレビューです (タップで表示)
井坂作品をいくつか読んでいて、ここまで最後のギリギリまで何なのかよくわからなかった話はないです。 色々考察しつつ読んだけどほぼほぼ無関係ではありました。 話の流れに「SOSの猿」味を感じたのでそのつもりで読んでいたけど、超ファンタジーだったのでびっくり。 「PK」「超人」「密使」の三部作になってます。当然その順番で読んでいくわけだけど、どうやら順番的には最初が「密使」で、残りの2つはそこからの分岐のよう。 しかもだからこそ同一人物が多いにも関わらず毎回表記が違う。同じなのは大臣くらいなもの。そんなの一周目じゃ意味不明なのも当たり前。 細かい話は置いておいて、この作品が伝えたかったことを無理矢理言うとするのであれば、「誰にも逆らえないような大いなる流れに唯一対抗することができるのは、勇気の伝染である。」といったところでしょうか? 結局どの分岐を見ても、青木豊計測技師長のウイルス蔓延の未来の阻止は上手くいってないように見えるんですよね。PKの阻止も本田毬夫による殺人も。まぁそれはそれでどっちも未来人が関係してるわけですが。(これが特にムズい) でも少なくとも2人の行動の変化は勇気ある行動に感化されたことですよね。なのでそういうメッセージだということにしました。 結果待つ未来が良いものじゃなくてもね。そんなのは我々メタ視点から見る神にしかわかりません。 最終的な感想というか所感ですが、確実に即人に勧められるような作品ではないことは確かです。難しすぎるし、「で、なんなの。」という感想がでることが明白だからです。ただ、普段から井坂作品に触れていてまだPKは読んでないよという人に対して勧めたら、いかにも井坂な言い回しは沢山ありますから読むことは楽しんでもらえると思います。 2014年刊行の作品ですが、今と全く同じ文脈で既に「冷笑社会」という言葉が用いられたり、災害の話だけど東日本大震災の直前に完成していたらしいことであったりと、さすが未来予知がすごいなと思います。メールでもきたのかな。
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