「国史」の誕生 : ミカドの国の歴史学

文庫

「国史」の誕生 : ミカドの国の歴史学

関 幸彦

講談社 · 2014年7月 · 講談社学術文庫

登録している人
0
読了した人
0
レビュー
0

内容紹介

近代日本の歴史学は、江戸期の漢学の流れと、国学・水戸学の流れ、そこに洋学が結合し、摩擦しながら、「新しい日本の自画像」を描くべく成立した。鎖国下の平賀源内や荻生徂徠、明治期の福沢諭吉、森鴎外らの歴史観、ドイツから来日したリースの働きなどから、「国史」誕生の経過を描く。さらに、久米邦武筆禍事件、南北朝正閏論争など、「天皇制」との軋轢のなかで近代歴史学が挫折し、鍛えられていく過程をたどる。 日本の近代歴史学の成立事情とその背景のドラマを、おもな歴史学上の事件と人物を中心に描き出す。 明治時代とは、江戸期の知的遺産と、急速に流入した西欧の学問が出会った時代だった。歴史学に関していえば、江戸期以来の漢学、特に朱子学の流れと、国学・水戸学の流れ、そこに洋学が結合し、あるいは摩擦を起こしながら、「新しい日本の自画像」を描くべく、「歴史学」が成立し、さらに「国体史観」を形成していったのである。 本書では、鎖国下の平賀源内や林羅山、荻生徂徠らの歴史認識から、明治期の福沢諭吉、森鴎外らの歴史観、実証史学の移植に寄与したドイツの歴史家・リースの働きなどをみながら、「国史」誕生の経過をたどる。 さらに、久米邦武筆禍事件、喜田貞吉と南北朝正閏論争など、「天皇制」との軋轢のなかで近代歴史学が挫折し、あるいは鍛えられていく過程をみていく。 日本の歴史学の成り立ちをあらためて整理し、現代も問われ続けている、「国家」と「歴史研究」との緊張関係という問題を考察する手掛かりとなる好著。 〔原本:『ミカドの国の歴史学』新人物往来社 1994年刊〕 序 出会った歴史──「近代」と「中世」 第一章 「ガリヴァー」の遺産──近代史学のルーツ 1 江戸の中の西洋 2 江戸期の考証学  3 近代史学の界隈へ 第二章 「ミカドの国」の周辺──近代明治の学問事情 1 開化期の史学事情  2 文明史からの解放 第三章 「カイザーの国」の歴史学──西欧史学の移植 1「欧羅巴」史学の履歴書 2 リースと「史学会」 3 リースが見た「日本」 第四章 「ミカドの国」の歴史学──久米事件とその周辺 1 久米邦武筆禍事件 2「ミカドの国」の輪郭 3 久米事件の源流 第五章 「ミカド」から「天皇」へ──喜田事件とその周辺 1 南北朝正閏論争 2 南北朝問題の源流 3「ミカドの国」の終焉 あとがき

まだレビューはありません。最初のレビューを書いてみませんか。

みんなの引用・メモ

引用を残す

公開されている引用はまだありません。

関連書籍

図書館で借りる