文庫
英雄伝説の日本史
関 幸彦
講談社 · 2019年12月 · 講談社学術文庫
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内容紹介
歴史を彩る「英雄」は、どのように語り継がれ、創作され、人々の記憶と歴史認識のなかに定着してきたのだろうか。特に、政争や戦乱の敗者が伝説を介し、復活し、再生する過程を、中世から近世、近代への長いスパンでたどっていく。その「蘇り方」は決して直線的ではなく、多くの屈折と虚像を伴うが、その道筋を追うことが、新しい歴史学の楽しみとなる。 たとえば、安倍晴明のライバル蘆屋道満や、酒呑童子退治の坂田金時ら、実在の疑わしい英雄は、歴史のなかでどのようにリアリティーを吹き込まれていったのだろうか。 そして、平将門や菅原道真らの怨念への畏怖が語らせる「敗者の復活」。坂上田村麻呂や藤原利仁、源頼光に託された、「武威の来歴」の物語。鎮西八郎為朝や源義経が、西国や東北、さらに大陸へと伝説を拡大させた「異域の射程」。本書はこれらを三つの柱とし、伝説のなかに中世史の再発見を試みる。江戸の浄瑠璃や歌舞伎、往来物から、近代の国定教科書まで、伝説の変貌の過程から「歴史の語られ方」を豊かに汲み上げる。〔原本:『蘇る中世の英雄たちーー「武威の来歴」を問う』中公新書、1998年〕 はしがき 第一章 再生する英雄たちーー江戸のなかの中世 第二章 道真と将門ーー敗者の復活 第三章 田村麻呂と頼光ーー武威の来歴 第四章 為朝と義経ーー異域の射程 第五章 伝説の記憶ーー歴史観の祖型 あとがき 付録 軍記作品のなかの武人伝説・説話
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