タラント

タラント

角田光代

中央公論新社 · 2024年8月 · 566ページ · 中公文庫 か61-6

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内容紹介

学生時代はボランティアサークルに所属し、国内外で活動しながら、ある出来事で心に深傷を負い、無気力な中年になったみのり。不登校の甥とともに、戦争で片足を失った祖父の秘密や、祖父と繋がるパラ陸上選手を追ううちに、みのりの心は予想外の道へと走りはじめる。あきらめた人生に使命〈タラント〉が宿る、慟哭の長篇小説。 解説・奈倉有里

  • NON HAL

    2026年6月7日

    いくら心痛めようとも

    メインであるみのりの話と並行して展開される、祖父の話(最初は誰の話なのかは分からないが)。 みのりのアンマンでの話や、祖父の体験したことなどは、考えさせられる内容だった。 平和な日本で生きていたら考えることはないであろう出来事や人々の暮らしも、知ってしまうと、このまま呑気に生きていていいのだろうかと、変な焦りになるのだろう。 確かに戦争、内戦、テロ、民族紛争など、今でもどこかの国では明日生きているのかすら分からないほど緊迫して生きている人もいるのだろう。 ただ、結局日本は平和だから、いくら心を痛め、不安になろうとも、、食べるものを心配するとこもなければ、夜で歩くこともできる。 平和ボケに浸りながら、どこか遠くの国で起きている出来事に心痛めるのは、贅沢の極みなのかもしれない。

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