引用
スターが選びとるのは、声をあげることだ。父が警官にいやがらせをされるのを彼女は見た。キングが密告者の家にマシンガンの弾丸を浴びせるのも見た。それでも声をあげる。いや、だからこそ声をあげる。それ彼女の唯一の武器だからだ。 本作は勇気の物語なのである。スターが声をあげ、警察に挑戦すると、町のひとびとも声をあげはじめる。暴動ではなくデモをはじめる。それでも彼らを押さえ込もうとする警官隊に「声」で立ち向かう。その中心にいふのがスターだ。催涙ガスの立ち込めるなか、隊列を成す警官隊に対峙して、スターは拡声器を握りしめ、カリルという少年が確かに生きていたのだと叫ぶ。
p.128 ・ Chapter4 銃を持てない娘達
