内容紹介
極端に臆病な幼い有里の初恋の相手は、文房具屋で買った銀のステッキだった。アニメの魔法使いみたいに杖をひと振り、押入れの暗闇に銀の星がきらめき、無数の目玉が少女を秘密の快楽へ誘う。クラスメイトにステッキが汚され、有里が憎しみの化け物と化すまでは……。少女の孤独に巣くう怪物を描く表題作と、殺意と恋愛でつむぐ女子大生の物語「ひかりのあしおと」。衝撃の2編。
レビュー
表面だけ見ると狂気的なだけに見えるかもだけど
村田作品は本当に心理描写があまりにも洗練されすぎていて、直接脳にぶち込まれてるような感覚にさせられる。 地デジが普及した時、映像が綺麗になって感動したと同時に、タレントの毛穴まで見えてうわっと思った感覚と、村田沙耶香の人物描写、心情描写の解像度の高さってかなり質が近いと思ってる。 その上でこのテーマ。どちらの話も性と殺意が主軸になって物語が展開していき、一見あまりにも常軌を逸して見える行動の中に、ふと自分が子供だった時に同じ感情を経験したことがあったような、心が騒めく感覚に何度も陥った。 毎回新しく作品を読むたびに自分の中のトップを超えてきて、他の著者の本を読めなくなってしまいそう😅
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