内容紹介
第175回芥川賞候補作 「私がこれまで何も選ばずにいようとしていたのは、選んだその瞬間に過去を罰せられる気がして怖かったからだ」 奔放に生きてきた私の身体に突然つきつけられた衝撃。採取された血を取り戻しに、ビジュー付きのサンダルで病院へと向かう私の中に、過去のさまざまな行いがよみがえる。 圧倒的な「罪と罰」の物語。
レビュー
序盤から良かった。以前読了した『ギフテッド』よりも主題が明確なように思った。女性(中でも高齢出産の年齢に該当する)の生きづらさ、ままならさが切実に描かれている。ふと、金原ひとみさんの文章を彷彿としたのだが、金原さんの著書を読んだのが幾分前になるので、また後日読んでみようと思う。閑話休題。主人公・茜の父の「罰せられていると思うなよ」という台詞に本書の核心が込められている、と思った。「罪と罰」と自分で思い込んでいたものが、「罪悪感と自罰感情」であるように。
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