パリの砂漠、東京の蜃気楼

パリの砂漠、東京の蜃気楼

金原ひとみ

ホーム社 · 2020年4月23日 · 209ページ

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内容紹介

一歳と四歳の娘と始めたパリでの母子生活。 近づく死の影から逃れるための突然の帰国。 夫との断絶の中、フェスと仕事に追われる東京の混迷する日々……。 生きることの孤独と苦悩を綴った著者初のエッセイ集。 西加奈子さん、平野啓一郎さん推薦!! 自分を愛することを認めてくれる人はたくさんいるけれど、自分を愛さないことも認めてくれる人は稀有で、金原ひとみさんはその一人だと思う。 ──西加奈子 壊れるように成熟してゆく魂。パリー東京の憂鬱を潜り抜け、言葉は、痛みと優しさとの間を行き交いつつ、気怠く、力強い。比類なく魅力的な作品。 ──平野啓一郎 【本文より】 帰宅すると、ネットでピアスを検索し、サイズ違いのセグメントリングとサーキュラーバーベルとラブレットを二つずつ買った。 とにかく何かをし続けていないと、自分の信じていることをしていないと、窓際ヘの誘惑に負けてしまいそうだった。 これまでしてきたすべての決断は、きっと同じ理由からだったのだろう。 不登校だったことも、リストカットも、摂食障害も薬の乱用もアルコール依存もピアスも小説も、フランスに来たこともフランスから去ることも、 きっと全て窓際から遠ざかるためだったのだ。そうしないと落ちてしまう。潰れてしまう。ぐちゃぐちゃになってしまうからだ。

  • ゆーひのほんだな

    2026年4月25日

    パリの砂漠。

    パリで過ごした日々と、日本に帰国してからの暮らしを綴った金原ひとみさんのエッセイ。初めて読む作家さんで、表紙の印象からおしゃれで軽やかなパリの日常記を想像していたけれど、いい意味で裏切られた。笑 そこにあったのは、日本との対比の中で浮かび上がる生きづらさや違和感、そしてパリで直面した人種差別やテロ、女性軽視といった重い現実。 一方で、日本に戻ってからも形を変えた同じような息苦しさが描かれていて、強く共感する部分も多い。感情をまっすぐに言葉へとぶつける筆致が印象的で、これからもその衝動のままに書き続けてほしいと思える作家さん。ほかの作品もぜひ読んでみたい〜

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