内容紹介
おくるみ、うぶぎ、しお、ゆき、こおり、つき、こめ…。「白いもの」の目録を書きとめ紡がれた六十五の物語。生後すぐ亡くなった姉をめぐり、ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、朝鮮半島の記憶が交差する、儚くも偉大な命の鎮魂と恢復への祈り。アジアを代表する作家による奇蹟的傑作。
レビュー
ズンっとくる。
詩的な「白」にまつわる断章的な物語。 ページをめくるごとに、言葉のひとつひとつが静かに心に染み込み、文体の美しさと繊細さに引き込まれた。 決して派手な展開ではないのに、「白」というモチーフを通して、喪失や記憶、生と死が淡く浮かび上がってくるのが印象的。 読後に残るのは、やわらかな余韻と同時に、胸の奥に静かに沈むような悲しさでした。 今回この作品に触れて、ハン・ガンさんの言葉の力に強く惹かれました。 ほかの作品ではどのように世界を描いているのか、さらに読んでみたいと思わせてくれる一冊。
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