内容紹介
叔母から受け継いだ町屋に一人暮らす祥子。まったく使わない奥座敷の襖が、何度閉めても開いている。 (「奥庭より」) 古色蒼然とした武家屋敷。同居する母親は言った。「屋根裏に誰かいるのよ」(「屋根裏に」) ある雨の日、鈴の音とともに袋小路に佇んでいたのは、黒い和服の女。 あれも、いない人?(「雨の鈴」) 田舎町の古い家に引っ越した真菜香は、見知らぬ老人が家の中のそこここにいるのを見掛けるようになった。 (「異形のひと」) ほか、「潮満ちの井戸」「檻の外」。人気絶頂の著者が、最も思い入れあるテーマに存分に腕をふるった、極上のエンターテインメント小説。 宮部みゆき氏、道尾秀介氏、中村義洋氏絶賛の、涙と恐怖と感動の、極上のエンターテインメント。
レビュー
怖かったけど、読めたし幸せにも切なくも感じた
ホラーは苦手で、十二国記しか読んだことなかったけど、あらすじから大丈夫かもと思い読んだ。原因がわからないまま自分に「なにか」の危険が迫るというのは恐ろしい。それが家の中で起こるならなおさらだと思う。尾端がいう「家は本来包み込んで守ってくれる場所」という言葉がその通りだと思う。私もおうち大好きだし。怪異の原因が、苦しい思いや、恐怖から逃げるための助けを求めるものだったりするので、怖いけれど彼らの願いが悲しく切ない。それを力で祓うでもなく、少し家に手を入れることで怪異を逸らしたり、出口に導いたりと解決策が呪術的なこととかではなくとても現実的だし、怪異を除くことはできなくても自然に回避できるように、あるいは共存し生活のシステムに組み込んでみたりと小さく改善し、家を安心できる場所に戻すような解決策が優しいと思った 表紙が大好きな蟲師の作家さんでそちらにも、おお!と感動した
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