世界でいちばん透きとおった物語

世界でいちばん透きとおった物語

杉井 光

新潮社 · 2023年4月 · 235ページ · 新潮文庫nex(ネックス)

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内容紹介

衝撃のラストにあなたの見る世界は『透きとおる』。大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。宮内は妻帯者ながら多くの女性と交際し、そのうちの一人と子供までつくっていた。それが僕だ。「親父が『世界でいちばん透きとおった物語』という小説を死ぬ間際に書いていたらしい。何か知らないか」宮内の長男からの連絡をきっかけに始まった遺稿探し。編集者の霧子さんの助言をもとに調べるのだがーー。予測不能の結末が待つ、衝撃の物語。

  • りりり

    2026年7月11日

    本の構成がずっと気になっていたけど最後まで読んで理由がわかった。 最後すかせた時うおー!ってなった 会ったこともない息子にどんな気持ちで児童書とかを書いてたんだろう。 なんて男だ!血も涙もない!と思ってたけどちゃんと息子を愛してたんだなあ。そして最後までとんでもねえ女の妻…。こうさせた彼が悪いのか…。 親の愛だった。不器用で照れ屋で不格好な。 彼は手に入れられるはずだった全てが事故とか諸々大人の事情で終わったことになっていることが悲しかった。 なくなったものを確かめる作業は愛に気付けても虚しさを感じた。 でも腹違いの兄弟を見ると不倫を望んでしていた女とはいえ母親が母親としてまともな方がいいな…というかまともだった……

  • みう

    2026年6月10日

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    この本のレイアウトも左右対称…!

  • RayNa

    2026年5月18日

    本の構造そのものが物語でした

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    主人公の燈真は、後遺症で紙の本を読むのが難しい。 紙の裏の文字が人よりもはっきり見えてしまい、読みづらいという特性を持っている。 そのことを知った宮内彰吾は、会ったことのない息子のために小説を書く。 母親が燈真の治療費を宮内から受け取っていたことで、燈真に隠れてやりとりが続いており、その中で燈真が以前、宮内の小説『魔法使いタタ』について「裏に犯人の名前が透けて見えてしまい、つまらなかった」と話していたことも伝わっていた。 宮内は、息子が読みやすい小説を試行錯誤して書き上げた。 その工夫が「すべての見開きの文章レイアウトをまったく同じ左右対称形にする」ということだった。 この本もまさかと思ってパラパラとめくってみたら、左右対称になっていることに気づいた瞬間、鳥肌が立った。 この一冊を作るのに、どれだけの労力がかかったのか想像すると圧倒される。 作中に登場する『世界でいちばん透きとおった物語』は、宮内の元妻によって原稿を燃やされてしまい、内容は分からないままなのがとても残念。 また、燈真の家にあった宮内のメモや携帯を、元妻が勝手に持ち去った理由も気になる。次に読むときは、その点にも注目して読み返したい。

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