Reviews
村田沙耶香の本のレビュー
この著者の本に寄せられた読者のレビューを新しい順に並べています。
- 授乳

愛の多様性
「授乳」 表題作。再読。受験を控えた「私」の元に訪れた家庭教師の「先生」を誘惑する「私」。始終「私」の自業自得だと初読時には思ったが、「先生」は大人なのだから理性を働かしてほしかった。でも、そうすると物語が進みませんし、難しいですね。受験期にこの両親は私でも確かに神経が逆立ちしそう。 「コイビト」 『清潔な結婚』で読み、そちらで感想を書いたのでこちらでは割愛。「愛」の多様性。 「御伽の部屋」 熱中症と貧血で倒れた「あたし」を介抱してくれた男性・関口要二との物語。正男お姉ちゃんがのキャラが好き。
- 清潔な結婚

久しぶりに読む村田沙耶香作品
「変容」 「怒り」の感情を若い世代を中心に失いつつある世界線の話。エクスタシー五十川のキャラが最高。 「コイビト」 主人公の「私」は、ぬいぐるみに「ホシオ」と名付けて恋人のように接する。同様にぬいぐるみを愛している少女・美佐子と出会うが……。 「水槽」 文庫本書き下ろし短篇。献身的に金魚の世話をする柿生君を観察する話。僅かなグロさもあるのに美しい。 「清潔な結婚」 表題作。「性」を可能な限り排除した世界線の結婚。「クリーン・ブリード」という清潔な繁殖を用い、性交渉をしない夫婦の話。 どれも良かった。近未来の設定なのに、「清潔な結婚」でも妊娠・出産するのは女性のみというのが興味深い。 もしこの先、私もディストピア小説を書くとしたら、同性愛の方同士、ペット等とも子供を作れる社会を描くだろう、と思う。グロテスクさや批判は否めないかもしれないが。
- コンビニ人間

短く読みやすいが、新しい価値観すぎて自分は少し受け入れ難い部分も少しあった。展開が少ないため少し飽き気味になってしまった。2回目読んだらどうなるか気になるので今度読んでみたい。
- 地球星人

終わり方があまり好みじゃなかった。 期待値が高かった故、ちょっと微妙だったかな。
- コンビニ人間

普通って何だろう
就職、結婚、出産、健康 世間の大多数(≒マニュアル)に当てはまる人が「普通」とされて、そこから外れると「普通じゃない」と判断される。 主人公はコンビニ店員でコンビニのマニュアル通りに振る舞うことで、“普通の人間”として認識されるが、アルバイトで独身なのでその点は「普通じゃない」と見られてしまう。 主人公は就職や結婚はするつもりはなく、コンビニという枠の中で“普通”でいることが、いちばん生きやすいと感じたという話で解釈した。 物語は1998年の設定だけど、今でも根っこの部分はあまり変わってない気がする。 私自身も結婚願望はないし、普通ではないと思われる側かもしれない。 でも、「普通と思われる方が生きやすい」っていう気持ちも正直わかる。 主人公は「普通ではない」この生活が幸せであるという気持ちはないんだろうけど、私は世間から普通でないと思われようとも自分が幸せである人生を送っていきたい。 “普通”ってなんだろうって、少し立ち止まって考えさせられる一冊でした。
- ギンイロノウタ

表面だけ見ると狂気的なだけに見えるかもだけど
村田作品は本当に心理描写があまりにも洗練されすぎていて、直接脳にぶち込まれてるような感覚にさせられる。 地デジが普及した時、映像が綺麗になって感動したと同時に、タレントの毛穴まで見えてうわっと思った感覚と、村田沙耶香の人物描写、心情描写の解像度の高さってかなり質が近いと思ってる。 その上でこのテーマ。どちらの話も性と殺意が主軸になって物語が展開していき、一見あまりにも常軌を逸して見える行動の中に、ふと自分が子供だった時に同じ感情を経験したことがあったような、心が騒めく感覚に何度も陥った。 毎回新しく作品を読むたびに自分の中のトップを超えてきて、他の著者の本を読めなくなってしまいそう😅
- コンビニ人間

すらすら読めます
面白い。 面白いという表現が適切かどうか分からないけど、「普通」になれない人ほどこの小説にハマると思います。 読後感がほかの小説とは明らかに違います。 私はこの小説を読んで、コンビニ従業員を初めて一人の人間と認識できるようになりました。
- マウス

説明できないけどなんか良い!!
ネタバレを含むレビューです (タップで表示)
純文学らしい作品って感じで、最後まで大きな展開はないんだけど、何故か自然と涙腺に来るような、そんなお話。 全然共感されないかもしれないけど、フジファブリック聴きながら読んだらめちゃくちゃエモい感情になった、、
- コンビニ人間

芥川賞受賞作と聞いて、購入。 これまで読んできたものとはなにか違う異質な空気感に、ぞっとした。 幅広い種類の本を読むきっかけを作ってくれた作品。
- コンビニ人間

純文学1冊目におすすめ
読書にハマるきっかけになった一冊。 読書初心者でもサクサク読める文体にも関わらず、読んでて感じる違和感とか癖みたいなものをしっかりと感じることができる。 クライマックスのシーンは鳥肌が立つくらい凄くて、これが純文学か〜とその感覚を味わうことが出来た。